今さら聞けない...クレジットカードの誕生秘話と普及した理由とは?VISA,master,JCBなどのカードブランドとは?

今さら聞けない...クレジットカードの誕生秘話と普及した理由とは?VISA,master,JCBなどのカードブランドとは?

クレジットカード国際7大ブランド

クレジットカードを持っていたら「VISA」と「Master」という名前をよく耳にします

実は、クレジットカードは、

  1. ビザ
  2. マスター
  3. JCB
  4. アメリカン·エキスプレス(アメックス)
  5. ダイナース
  6. 銀聯(ユニオンペイ)
  7. ディスカバー

と言った7つある、いずれかの国際ブランドとも呼ばれるブランドに所属しています。

クレジットカードで有名なVISA(ビザ)、Master(マスター)

VISA(ビザ)とかMaster(マスター)というのは、ご存知のようにクレジットカードの前面右下にあるマークをさしています。

10枚持っていたら8枚には入っているほど圧倒的シェアを持ち、ほとんどのカードにいずれかのマークが入っているのが実情です。

取扱高のシェアは、2015年に発行されたニルソンレポートを参考にすると、

  1. ビザ:44 . 1%
  2. マスター:29·0%
  3. ユニオンペイ:15.0%
  4. アメックス:7.1%
  5. JCB:2.7%
  6. ダイナース/ディスカバリー:2.2%

となっており、ビザとマスターの二大ブランドでシェア率75%を超える結果となっています。

出典元:ニルソンレポート
American Express, Diners Club/Discover, JCB, MasterCard, UnionPay, and Visa brand cards generated 227.08 billion transactions at merchants in 2015, an increase of 31.52 billion or 16.1% over 2014.

ビザ、マスターの仕事は?

実際のクレジットカードを発行するのは、三井住友や楽天やヤフー、ファミリーマート、Tポイントで有名なカルチュア・コンビニエンス・クラブなど、各クレジットカード発行会社です。

ビザ、マスターはカード発行業務を行わず、あくまでカードネットワークのインフラとして機能しています。

例えば、今や当たり前になった、クレジットカードの標準サイズを決めたり、決済手段や決済情報通信システムの規格を決めるといった仕事をしています。

ビザやマスターはカード会社ではない!?

クレジットカードの過半数で見かけるマークのため、てっきりビザやマスターはカード会社だと思っている人も多いのではないでしょうか?

しかし実はビザやマスターはカード会社ではなく、いわゆる国際ブランドと呼ばれるものです。

この国際ブランドは一体どんな目的で設立され、どのようなことをしているのでしょうか?

今記事では、クレジットカードの誕生秘話と普及した理由をテーマにひも解いていきます。

クレジットカードの誕生秘話

クレジットカードを語るには、クレジットカードの始祖とも言えるカード業界を代表する二大ブランドのビザとマスターの中でも、ビザについて解説しなければなりませんので、まずはビザが誕生した理由から解説したいと思います。

時は1950年代のアメリカまでさかのぼります。

1950年代当時のアメリカの支払い手段は、コインやお札、小切手が主流でした。

その血脈は今でも引き継がれているので、米国人はいまでも小切手を結構使っていますが、50年代はもっと小切手が出徊っていました。

しかし当時の小切手は非常に不便でした。

例えば,テキサスやコロラド、カリフォルニア、シカゴの銀行で発行された小切手は、ワシントン、ミネソタ、ニューメキシコやニューヨークでは使えませんでした。

個々の銀行で小切手を発行していたため効力や信用は同州内のみ、つまり州を越えて使えないという状況にありました。

小切手

銀行の当座預金から一定の金額を受け取る引換証。

日本では企業間で使用する場合が多いですが、欧米では個人の支払いで使用することが多い。

小切手の不便さを補うためにできたインフラ

この不便さを解消しようということで、1958年にバンクオブアメリカ(バンカメ)を中心とした西海岸側の銀行集団でビザと言う組織が誕生しました。

この組織の特徴は、各銀行同士のお金のやり取りをスムーズにするために、小切手の代わりに共通の通貨を作り使えることにしたことです。

通貨と言っても、私たちがよく持つコイン形式やお札形式では、小切手と同じ使いずらさが生じるので意味がありません。

そこで、通貨の代わり(支払い手段)として一枚のカードを発行することにしました。

このカードは、加盟店であれば州に依存することなく通貨の代わりとして使える画期的な特徴を備えます。

実際のお金のやり取りを銀行と支払い先で直接行うことで、支払いの時にいちいちコインやお札を出さなくてよくなり、カードを一枚出せば簡単に支払いができるようになりました。

クレジットカードの名前の由来

このカードは、銀行の信用が基で成り立つので、その信用の名を冠にすることにします。

信用を英語では credit と言いますので、このcredit=クレジットという言葉を付けた、クレジットカードと言う名前になりました。

こうしてクレジットカードは誕生しました。

バンクオブアメリカ

バンク アメリカ·コープ社が所有していて、現在はノースカロラナ州のシャーロットを本拠地としている米国で最大の預金を保有している銀行。

バンカメはアメリカを代表する銀行で、日本で言うところの三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行に当たります。

アメリカ国内での流通からグローバルブランドへの飛躍

設立当初は、カード流通をアメリカ国内に絞り、カードの普及、使える加盟店を増やすインフラの拡充に力を注いできました。

このクレジットカードは、アメリカで受け入れられ急速に普及していきます。

この成功に自信を持ったビザは、ヨーロッパ、アフリカ、南アメリカ、アジアなど世界中にビザのカードネットワークを広げることを掲げます。

ビザからビザインターナショナルへ

世界を結ぶカードネットワークを構築し利便性を上げようとビザから組織し直されたのが、ビザインターナショナルです。

ビザ·インターナショナルは、世界のどこでも使えるネットワークの完成を使命とし1973年に「Base1(ベースワン)」というカードネットワークの仕組みをはじめて作ることに成功しました。

そして1985年前後に、Base1を改良したVISA(ビザネット)という仕組みを作ります。

VISAネットは革命的で、共通のプロトコルやシステム、統一された規格を作り、世界に専用回線を張り巡らせることに成功します。

そして世界のカード取引のシェアを獲得することに成功したのが、ビザやマスターを始めとした、クレジットカード国際ブランド連合です。

ビザ·インターナショナル

全世界の銀行が中心になって運営する非営利団体で、最も認知されている国際ブランド。

カード会社は、ビザインターナショナルのメンバー(加盟店)になってはじめて自ら発行するクレジットカードにビザのブランドを付けることができます。

ビザ·インターナショナルの加盟店は、全世界で2000万以上数え、カード発行枚数は15億枚以上で今現在もどんどん増えています。

プロトコル

ネットワークを通じたコンピュータ同士の通信全行う上での通信規約。

日本語や英語などの言語のように、お互いが共通したプロトコルでなければ、通信することができない。

クレジットカードは世界中で使える通貨として支持される

世の中に、インターネットが普及したのは95年頃からですから、ビザはその10年前に専用回線による圧倒的巨大なネットワークを構築していたことを考えると、凄いモノです。

クレジットカード発行会社や親企業が銀行が多かったこともあり、ビザやマスターなども一種の金融業者といわれますが、実際やってきたことはインフラ面の構築などICT通信事業者の側面が強いと言えます。

日本国内で展開しているカード発行会社もビザやマスター、その他国際ブランドのメンバーになり、そのブランド、カードネットワークを借りて世界中でカードが使えるというサービスを展開できるようになりました。

三井住友は日本で一番早いビザ提携企業

ちなみに、三井住友カードは最も早くビザ·インターナショナルのプリンシパルメンバー金会員)になったことで有名です。

そのため日本でのビザブランドを独占することに成功します。

1980年代から1990年代の間、とても多くCMをやっていたこともあり、いまだにビザといえば三井住友カードを思い浮かべる方も多いことでしょう。

今でもやっているCMで「三井住友ビザカード」のフレーズで有名ですよね。

ビザ、マスターブランドはカード発行しません

カードの発行などは、VISAやMaster自らは行いません。

カードを発行するのは提携するカード会社が行います。(JCB、Diners、Discover、AMEX、UnionPayの国際ブランドは提携以外に直接発行もしています)

VISAやMasterは、いわゆるカード·ネットワークを運営してる団体、ブランドのことです。

ビザに焦点を少し当ててみます。

ビザ·インターナショナルは、全世界の銀行や一部カード会社が中心になって運営する非営利団体でした。

営利目的として設立された株式会社ではなく、収益を目的としないNPO法人のような組織でしたが、のれん代と言ったブランド貸し名義料が収入のほとんどを占めていました。

そのため、利益率6割以上と言った驚異的な数字を出していることから超優良企業と言えるものになりました。

現在では、アメリカ市場に上場しておりダウ平均にも採用され、毎年過去最高の収益を出し続けている安定的な超優良企業として地位を確立しています。

カード会社はブランド(カードネットワーク)と利用権を契約している

カード会社は、ビザ·インターナショナルのメンバーになってはじめて、自社で発行するクレジットカードにビザのブランドを付けることができます。

このブランドが付いている者は、ビザネットワークに参加している世界の加盟店で買い物ができるようになりました。

世界で見ると、現金よりも圧倒的に強いクレジットカード

現在では、ドル紙幣が使えないような国でも世界中で利用できる同一通貨(支払い手段)として幅広く利用されています。

クレジットカードの魅力として、世界中で利用できること、支払いに関しては現金より立場が強くなるなど確固たる地位を築いていることが挙げられれます。

このカードネットワークが成長していき世界中で利用できる通貨として、いつでも、どこでも、どんなカードを使っても安全に買い物ができるようになりました。

ビザは西海岸ブランド、マスターは東海岸ブランド

余談ですが、ビザはバンクオブアメリカを中心に西海岸の銀行を集めて結成されたカードネットワーク、ブランドです。

ビザの次に使われているマスターカードブランド、ネットワークを構築したマスターカード·インターナショナルの場合は、東海岸の銀行を中心に結成されました。

アメリカの西海岸と東海岸で結成された両社は今やグローバルブランドですが、よきライバル関係を築いて、ともに発展しているのがとても興味深いです。

クレジットカードが作られた理由と普及した理由のまとめ

いかがでしたでしょうか。

普段何気なく使っているクレジットカードも作られた理由を知るとへぇ~ってなりますよね。

ビザやマスターが普及している理由も、実は世界中の方が求めていることだったと知ると納得できませんか?

それでは、最後に上述してきた内容のまとめを書きたいと思います。

  1. クレジットカードは小切手の不具合をカバーするために生まれた。
  2. アメリカから始まったものの、あまりの便利さにスグに世界中で受け入れられる。
  3. 銀行同士で統一した送金着金の規格を作成した。
  4. クレジットカードの名前の由来は、銀行の信用によって成り立つものなので、信用を表すCredi(t)を冠りにしている。
  5. 信用カード = Credi(t) Card = クレジットカード。
  6. クレジットカードは、ビザ、マスター、JCB、アメリカン·エキスプレス(アメックス)、ダイナース、銀聯(ユニオンペイ)、ディスカバー、と言った7大ブランドのいずれかに所属している。
  7. ブランドとは、送金、着金の受け渡し方法(カードネットワーク)を統一したものを構築し、専用回線で管理している組織のこと。
  8. クレジットカードブランドとクレジットカード発行会社は別のモノ
  9. ビザ、マスターブランドはカード発行していない。

何かのお役にたてれば幸いです。

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