【徹底解説】クレジットカードのキャッシング枠とショッピング枠の違いとは?

【徹底解説】クレジットカードのキャッシング枠とショッピング枠の違いとは?

クレジットカードは、現金の代わりに支払いができるのが最大の特徴です。

さて、私たちが普段何気なく使っているクレジットカードには「キャッシング枠」「ショッピング枠」「2種類の枠」と呼ばれるものがあることをご存知でしょうか?

  • 「えっ、なにそれ!?」
  • 「そんなの知らないよ 」
  • 「聞いたことないなぁ。」

など、もしかしたら初めて耳にする方も少なくないのではないでしょうか。

実のところ、管理人の私も詳しくは分かっていませんでした。

当サイトでもよく出てくるこの「キャッシング枠」「ショッピング枠」という名称。

管理人なのにしっかり理解していないのはまずいな... とも思い、重い腰を上げて専門家の意見や、政府、省庁、機構、団体、協会など各機関が発信している情報を調べてみました。

すると、驚くことに知っている様で知らないことがたくさん出てきました。

そこで、この情報を自分だけじゃなく、皆さんにも伝えることができたらきっと役に立つだろうと思い記事にすることを決めました。

この「キャッシング枠」「ショッピング枠」とは一体何なのか?

本記事では「キャッシング枠とショッピング枠の違い」に焦点を当て、徹底的に調べ上げたのでどうぞごゆっくりご覧ください。

知っている方はおさらいで、知らない方は知っておくときっと役に立てるでしょう。

それではお待たせしました。

まずはじめに「キャッシング枠」について説明します。

「キャッシング枠」とは

「キャッシング」とはクレジットカード会社から「お金を作る」ことです。

「キャッシング枠」とは、「お金を借りれる上限」のことです。

借り入れ限度額とも呼ばれます。

キャッシングは審査が必要

「お金を貸し借り」「を扱うことになるので、貸金業の扱いとなります。

消費者金融から借りることと同様と思ってください。

そのため、「お金を」借りるのには、「貸金業法、出資法、利息制限法」など法律で決められた所定の審査を受ける必要があります。

審査は、勤務先の在籍確認、勤務先の在籍年数、年収が分かる収入証明書、免許証・パスポート・マイナンバーカードなど顔写真つきの公的身分証明書のコピー、自宅に届いたガスや電気など公共料金の自分の名前が記載されている封筒のコピーが必要になります。

この情報を元にクレジットカード発行会社が審査をして、申し込んできた利用者に対して、「いくらまで貸せるのか」を決定します。

いくらまで借りることができるかは、一概には言えず人それぞれです。

同じ年収であっても、勤務先が国家機関(公務員)・大企業・中小企業・個人事業主・アルバイト・無職では借りれる金額は大きく異なります。

それは、返済能力があるかを判断する場合、社会的に知名度のある団体を信用する傾向にあるからです。

審査が早く通り大きい金額が借りれるのは公務員・大企業・中小企業・個人事業主・アルバイト・無職の順になります。

ステレオタイプになりますが、東京大学や、早稲田大学、慶応大学を出ている人は偏差値が高いからいいだろう!と同じ考えです。

実際その個人を見るより所属している団体の先入観で信用度が決まることが多いと言えます。

会社勤めの場合は、係長、課長、部長などによっても変化します。

「社長」は特に審査が厳しく、社長は借りることができない可能性があります。

また独身、結婚、子供の有無、両親同居など家族関係によっても借り入れができる金額は変動します。

持ち家、賃貸など住居条件や、他の金融機関からの借り入れの有無(住宅ローン・車ローンなども含む)でも変動します。

このように、さまざまな審査条件を経て、晴れて「お金をいくら借りる」ことができるかが決定されます。

無職や主婦など収入証明が出せない方は、原則お金を作ることはできません。

もしそれでもお金を借りたい場合は、夫や両親など血縁関係にある自分以外の人の勤務歴、勤務先への在籍確認、収入証明書、免許証・パスポート・マイナンバーカードなど顔写真つきの公的身分証明書のコピーを提出する必要があります。

また保証人や連帯保証人として同意してもらう同意書が必要になることもあります。

クレジットカードの「キャッシング枠」はじめは低い額

基本的に返済能力があるかの審査が厳しい分、はじめに借りれる上限金額は低くなります。

クレジットカードキャッシングでの借りれる上限(キャッシング枠)は、0円 10万円 30万円 50万円 100万円 300万円 500万以上 の7つに分かれることが多いです。

お金を作る初年度のキャッシング枠は低くなりますが、借りたお金を自分で決めた回数で遅れなくきっちりと返済すると2年目や3年目などに、カード会社からキャッシング枠を上げる、いわゆる増枠ができる連絡が来ます。

増額は勝手に行われるものではなく、利用者の意思に任されます。

増額可能の案内がきた理由は、長期間まじめに遅れなく返済していることでカード会社が優良顧客と判断するからです。

カード会社にとっては貸金業法で定められている最大年利18%を払ってくれているわけです。

貸す方にとってはこの年利18%が利益になるので、ありがたく思うのは間違いありませんし、延滞をしない真面目な人であれば今後も信用できるだろうと判断し、より大きなお金を貸してもいいと言う考えになります。

1回払いや短期間で返済しても信用は大きくなりません

カード会社が信用するのは、決められた返済金額を長期間、所定の日にきっちり返済している場合です。

逆を言うと、わざと返済回数を増やし、返済期間を長くすればするほど信用がつくとも言えます。

例題を上げてみましょう

Aさんは10万円がキャッシングの上限(借り入れ限度額)だったとします。

Aさんはある時10万をATMで引き出しキャッシングしました。

返済方法は毎月27日に元利均等払いの分割12回払い(1年)にしたとします。

利息ですが、ほとんどのカード会社は利息制限法最大の年利18%です。※1

年利18%と言うと、10万に対しての18%の11万8千円と思いがちですが実際は異なります。

それは返済して借り受け元金が下がった金額に対しての18%の利率がかかるので、実際の返済総額は110,011円。

利息は10,011円となり実質利率10.011%となります。

それを12分割すると1か月ごとに返済するお金は約9,167円(最後の1回は9,174円)になります。

Aさんは、この9,167円を毎月27日に遅れることもなくしっかり返済しました。

すると、翌年カード会社から30万円まで上限をアップすることができる、キャッシング枠増枠案内が届きます。

翌年は30万借りれるので、また30万円を借りて、10万借りた時と同じ様に返済すると、多くは翌年に50万円へキャッシング枠増枠案内が届きます。

50万も同じように借りて、返済すると100万円まで上限をアップできる案内が届きます。

これは、カード会社が一番好む「長期間遅れることなくしっかり返済した人」だからです。

逆に言うと「1回でも返済が遅れる」ことがあれば、翌年に上限アップの案内が来ることはないでしょう。

利息制限法は借りる金額によって年利の上限が変わってきます

  • 10万円未満 / 年20%
  • 10万円以上~100万円未満 / 年18%
  • 100万円以上 / 年15%

「約束を守らない人」はカード会社から嫌われます

  • 「銀行に入金しておくのを忘れてしまった。」
  • 「あと一日待ってほしい。」
  • 「ちょっと足りない。」
  • 「入院して動けなかった」

など、様々な理由はあれどカード会社から見た「約束を守らない人」は現実少なくありません。

万が一、返済が滞ったり自己破産や債務整理、免責などされてしまうと、カード会社は貸したお金が戻ってこなくなるので大きく損をしてしまいます。

そのリスクを少なくするため、初年度は低い金額しか貸さないで、お金を借りた人(債務者)がどういう人間かを判断するのです。

これはカード会社だけに限った話ではなく、銀行・消費者金融を含む貸金業者全体に言えることです。

限度額を上げるためワザと借金する

例えば、銀行に事業資金として5千万借りようとしても、しょっぱなから貸してはもらえません。

始めは500万。1年以上かけて完済すると、次は1000万。また1年以上かけてで完済すると3000万。また1年以上かけてで完済すると5000万と少しずつ借りれる上限が増えていきます。

このことが分かっている事業者は、事業は黒字でお金を持っていても、「長期間わざと借金」して、「きっちり返済」して金融機関から借りれる上限枠を大きくしておきます。

するといざ大きいお金が必要になった時にスムーズに借りることができます。その間払っている利息は、銀行に信用してもらうための貢ぎ金と思ってください。

消費者金融も、同じ仕組みです。

結局みんな「貸したお金」を「ちゃんと返済」してくれるの?と心配しています。そのため「約束を守った人」を優遇するわけです。

借り入れ限度額の限界

しかしいくら信用を積み上げようとも、借りれるお金の限度=借入総限度額があります。(※銀行は例外。)

この借入総限度額の規定を「総量規制」と呼び、貸金業法に記載され2010年6月18日に完全施行されました。

総量規制の具体的内容は、「貸金業者は個人にお金を貸す場合、その個人の年収の3分の1までしか貸してはならない」と規定されています。

そのため年収300万の場合、お金を借りれる最大値は100万円までになります。

  • 総量規制の基準となる「年収」には、定期的な収入として法令に定められている以下のものがあります。
  • (1)給与
  • (2)年金
  • (3)恩給
  • (4)定期的に受領する不動産の賃貸収入(事業として行う場合を除く。)
  • (5)年間の事業所得(過去の事業所得の状況に照らして安定的と認められるものに限る。)
  • 上記以外の収入(例えば、宝くじや競馬等による一時的な収入)は、貸金業法上、年収には含まれません。』
  • 引用元:総量規制について
  • 出典:日本貸金業協会

総量規制が始まった理由は、利用者が返済不可能になりきれない、過度の債務を負わないようにするためです。

2000年初頭まで高金利で過度にお金を貸していた、武富士、アコム、プロミス、レイクなど消費者金融が衰退し、銀行に取り込まれていった原因の一つでもあります。

そのため、審査により借りれる金額はひとそれぞれですが、どんなに信用を得てもキャッシング枠の上限は年収の3分の1までとなります。

これは、カード会社を複数にしても同じです。

1社ごとから借りれる上限ではなく、「自分自身の借りれる上限」なので3社以上のカード会社を利用していても借りれるのは「全て合わせて年収の3分の1」までです。

総量規制以上にお金を作ることはできない

クレジットカードでキャッシングする場合は、キャッシング事業を行うクレジットカード会社の全てが加盟を義務付けられている(株)日本信用情報機構(JICC)に他社での借り入れや延滞、過去に自己破産の有無があるか確認されます。

参考 (株)日本信用情報機構(JICC)

クレジットカード会社がキャッシング事業を行う場合や、消費者金融会社は貸金業法のもと許可されているので、JICCに入らないとキャッシング・貸し付け事業自体を行うことができません。

情報は、JICCに加盟するクレジットカード会社・消費者金融の全てで共有されるのでウソをついたり欺くことはできません。

個人がお金を借りれる最大上限は、「クレジットカードでキャッシング」、「消費者金融での借り入れ」をすべて合わせた合計金額が収入証明が出せる年収の3分の1となります。

JICCはとても大きく、信販会社、流通会社、メーカー系カード会社、その他金融機関、保証会社、リース会社など、たくさんの会社が加盟しています。

厳密にいうと加盟している会社全てが対象になるので、クレジットカード、消費者金融以外での借り入れがある場合でも、全ての借入金額の合計は年収の3分の1を上回ることができません。

これが「キャッシング枠」の特徴です。

キャッシング枠の特徴をまとめると

  • キャッシングとはお金を作ること。
  • キャッシング枠とは、1社で借りることができるお金の上限。
  • キャッシングの利息は、利息制限法イッパイの年率18%が多い。
  • キャッシングは貸金業法に従わなければならない。
  • 貸金業法で義務付けられたJICCに加入し他社と情報を共有される。
  • 総量規制が定められ、年収の3分の1までしか借りることができない。

キャッシング枠の説明いかがでしたでしょうか?

さて次は「ショッピング枠」について説明させて頂きます。

「ショッピング枠」とは

ショッピングとはその名のとおり、お店やインターネットでクレジットカードを使ってお買い物をすることです。

クレジットカードのショッピング枠とは、カードでショッピング(お買い物)ができる限度額のことです。

例えばショッピング枠が30万円ある場合、30万円までクレジットカードでお買い物をすることができます。

ショッピングで利用した額は、一括払い、分割払い、リボ払いなど自分で決めた回数で返済をおこないます。

通常は、翌月27-30日の間に登録した銀行口座から引き落とされます。

引き落とされた分、枠は復活します。

枠の復活とは

例題を上げてみましょう

Bさんの持っているクレジットカードのショッピング枠は上限30万円だとします。

Bさんは30万円の高級時計を12回の分割(1年)で買うことにしました。

買った時点で上限の30万円に到達するのでショッピング枠はゼロとなり、そのクレジットカードではそれ以上お買い物をすることはできません。

翌月27日に1回目の分割払い分25,000円(30万÷12回)が銀行から引き落とされました。

すると、ショッピング枠は25,000円お買い物できるようになります。※2

それからクレジットカードでお買い物をせず、翌月2回目の分割払い25,000円が引き落とされました。

するとショッピング枠は50,000円まで利用できるようになりました。

そして、カードでお買い物をしないまま12回目の引き落としが行われると、ショッピング枠は利用する前の30万円に戻ります。

利用した金額の支払いをすると、支払った分だけ枠が戻り、その分、再度お買い物が出来る様になります。

ショッピング枠は継続利用で増額される

また、遅れることなく支払い、継続利用していると半年から1年ごとに利用可能なショッピング枠が増額されます。

例えば

  • 1年目 ショッピング枠30万円
  • 2年目 ショッピング枠50万円
  • 3年目 ショッピング枠100万円

と言ったように、お買い物ができる金額が増えていきます。

支払いを遅れることなくしっかり行っていれば、信用を得ますのでカード会社は利用可能額を増額します。

※2 例題では手数料を加味していませんが、分割払いや、リボ払いの場合、キャッシングの利息と似たように、「手数料」がかかります。1回払いはかかりません。

手数料はクレジットカード会社によって微妙に異なるもののほぼ一緒ですが、今回は信販大手のオリコカードを例に説明します。

分割払いの場合、手数料は分割回数によって変わってきます。

例題では12回の分割なので、手数料は8.16%となります。

最終的には30万×手数料8.16%=324,480円を支払うことになります。

リボ払いの場合、手数料は1回の引き落としにつき支払った金額を引いた、残債の1.25%が上乗せされると考えるといいでしょう。

参考サイト クレジットカードの読み物:分割・リボ払い手数料率計算式

カード払いはショッピング枠を利用している

洋服をカードで購入したり公共料金をカードで支払ったりすることは、ショッピング枠を利用していることになります。

ショッピング枠は、「お金を作るキャッシング」とは違い、「お買い物など支払い専用」と覚えるとわかりやすいかもしれません。

クレジットカードを利用しているほぼすべての方はショッピング枠を利用していると言えるのです。

「ショッピング枠」「キャッシング枠」は、管理する法律が異なる

「ショッピング枠」「キャッシング枠」との大きな違いは、管理する法律が異なることです。

キャッシング枠の利用は「お金を作る」ことなので、「貸金業法」に従う必要があります。

しかしショッピング枠の利用は、直接お金のやり取りは発生しない「お買い物専用」なので「貸金業法」には当てはまりません。

※一括払い以外の、リボ払い、分割払い、ボーナス払いには、「貸金業法」ではなく「割賦販売法」が適用されます。

参考 経済産業省:割賦販売法とは

「ショッピング枠」だけなら多くの人がクレジットカードを作れる

そのため、キャッシングの時に必要な書類や審査も必要なく、働いている人であれば何かしらカードを作ることができます。

また、主婦や無職など目に見える給料が無い人でもショッピング枠のみのクレジットカード、即引き落とし型のデビットカード付きのクレジットカードを持ったり、家族カードを持つことが可能になります。

収入証明なども必要ありません。

また「貸金業法の総量規制」に当てはまることもありません。

総量規制に当てはまらないショッピング枠

例を挙げてみましょう

  • Cさんは年収600万
  • クレジットカードのショッピング利用可能額が100万円
  • キャッシング枠20万
  • クレジットカードとは別に消費者金融から200万円かりている状態。

だったとしましょう。

この場合、年収の3分の1にあたる200万円を消費者金融から借り入れているのでクレジットカードに付随するキャッシング枠20万円は利用することができません。

そのため返済しない限り、どこからもお金を作ることはできない状態となります。

しかし、「ショッピング枠」は「総量規制の対象外」なので、200万円の借り入れがあっても、「ショッピング枠100万円」、すべて利用することが可能です。

ショッピング枠の100万円はあくまでお買い物をする専用の枠なのでお買い物にしか利用できませんが、換金可能なモノを購入して中古買取業者に買い取ってもらい現金にした場合、実質、総量規制をすり抜けて200万以上借り入れると同じ意味ととらえることができます。

中古買取なので100万円のモノは等価値にはなりませんが、7割で買い取ってもらったら70万円の現金を作ることになります。

換金目的でショッピング枠を利用することは、犯罪ではありませんがクレジットカードの規約違反になり、発覚した場合カードの利用停止などペナルティをうける可能性があります。

しかし、使いたくて物があって購入したものの、急にお金が必要になった場合などやむを得ず購入したモノを中古買取りに買ってもらう行為はどうでしょうか。

モノを購入した「最初の目的」が「換金目的」でないなら、まったく問題ありません。

換金目的でないショッピング枠の利用の例

ほしかったブランド物の10万円する新作バッグをショッピング枠で購入したとします。この行為自体は、クレジットカードの適正利用です。

しかし、その後興味がなくなりいらなくなったので、大黒屋やコメ兵と言った中古買取業者に買い取ってもらい現金を受け取りました。

そして、その現金で遊びに使いました

これって、夕方のテレビでも見るごく当たり前の光景ですよね。

法的にも何の問題もありませんし、クレジットカードの規約にも違反していません。

しかし、次の例はどうでしょう。

珍しいレアものの靴を10万円でショッピング枠購入したとします。

この行為自体は、クレジットカードの適正利用です。

しかし、レアものの靴は、オークションなどにかけると10万円以上するものと分かってたので、転売し現金を受け取りました。

そして、その現金で遊びに使いました

これは、はじめから転売目的としてショッピング枠を利用しているのでクレジットカードの規約に違反します。

しかし、その転売目的と言うのをクレジットカード会社は分かるのでしょうか?

換金目的かそうでないかの判断は個人のモラルに委ねられる

はっきり言うと、自己申告した場合を除き、クレジットカード会社にはわかりようがありません。

なぜなら、靴を買ったことしかクレジットカード会社には情報が届かないからです。

この様に、商品を媒介させその商品を売って換金しても発覚することはまずありません。

そのため、もし万が一ご自身が利用規約に反する「当初からショッピング枠を換金目的」で利用したとしても、カード会社には分かりようがありません。

靴を購入するのはクレジットカードで、靴を売るのはそのほかの人や業者なのですから、クレジットカード会社は売ったことを確認する手段を持ちません。

この例のように、発覚しないことを逆手に取り、利用規約違反と分かった上でショッピング枠を換金目的で利用する行為を、「クレジットカード現金化 」または「ショッピング枠現金化」と呼びます。

換金目的か、そうでないかは、クレジットカードを利用する個人のモラル(倫理観)に委ねるしかないのが現状です。

ただし換金率が高い、商品券、ゴールド、新幹線のチケットなどを購入すると、カード会社から換金目的とみなされることがありますので、この様なモノをショッピング枠で購入するのは控えた方がいいでしょう。

中古買取り事業自体は、質屋、リサイクルショップ、中古買取、リユース、リサイクル、金券ショップなど、個人事業から上場企業までさまざま存在しています。

国は、古物商の営業許可証を持っていれば「中古品の売買を商売とする」許可をだしていますので、持っているものを売却することは正当な行為であり、心配する必要はまったくありません。

ショッピング枠がメインでキャッシング枠は付録

クレジットカードの利用は、通常ショッピング枠を利用することを指します。

「クレジットカードを使う=ショッピング枠」でお買い物をすることが、ほとんどの方の利用です。

キャッシング枠は、ショッピング枠にプラスできる付録みたいなサービスと思っておくといいです。

そのため、キャッシングを必要としない人は、初めからキャッシング枠をゼロ円にしています。

キャッシング枠をつけるかは、その人次第でつけてもつけなくてもいいです。

しかしショッピング枠を「なし」にすることはできません。

それはクレジットカードの基本はショッピング枠を使ってお買い物をしてもらうことだからです。

また、ショッピング枠にプラスできる付録サービスがキャッシング枠ですので、ショッピング枠よりキャッシング枠の金額が上回ることもありません。

カード会社によって少し異なりますが、多くはショッピング枠の中にキャッシング枠を設ける設定になっています。

例題をあげてみましょう。

100万円のショッピング枠を持っていたとします。

キャッシングも利用したいので20万円まで借りれる申し込みをしました。

キャッシング審査がとおり、20万円をキャッシングしたら、キャッシング枠は当然ゼロになります。

そしてショッピング枠も80万円に減りました。

もう一つ例題をあげてみましょう。

100万円のショッピング枠と20万円のキャッシング枠を持っていて、キャッシング枠を使ったらその分ショッピング枠からも引かれます。

しかし、ショッピング枠を20万円使ってもキャッシング枠は減ることはありません。

ショッピング枠80万円まで使ってもキャッシング枠は減りません。

しかしショッピング枠で90万使うとキャッシング枠は10万円になり、ショッピング枠を100万円使い切ると、キャッシング枠はゼロ円になります。

これは100万円のショッピング枠の中にキャッシング枠をつくるため、キャッシングで利用した金額は元であるショッピング枠にも連動する仕組みを、多くのクレジットカード会社が採用しているためです。

このことから、「クレジットカードのメインはショッピング枠」と言うことが分かります。

任意でつけられる「キャッシング枠」は、あくまで付録と同じ様な、補助的サービスの位置づけとして考えると理解しやすいかと思います。

過去に延滞や債務不履行を起こした事故情報は共有される

クレジットカード会社は、ショッピング枠事業を行う場合、個人信用情報機関(株)シーアイシー(CIC)に加盟することが義務付けられています。

株)CICは割賦販売法で指定されている信用情報機関です。

クレジットカード会社のショッピング枠は、割賦販売法のもと利用許可されているので、CICに入らないとカード事業自体を行うことができません。

キャッシングの時にはJICC,ショッピングの時にはCICとなります。

CICの共有情報はクレジットカードを作る際や、上限増枠する時などの審査時に利用されます。

例えば、他のクレジットカードでショッピング枠の支払いが滞っていないか。

過去に支払の延滞や不払い、自己破産・債務整理・免責がなかったか。

など、CICを通じてクレジットカード会社で情報を共有しています。

また、CICとJICCは、加入会社が異なる機関ですが、過去に支払の延滞や不払い、自己破産・債務整理・免責がなかったかなどの信用情報を互いに共有し各審査時に利用します。

(株)シーアイシー

ショッピング枠の特色をまとめると

  • クレジットカードの利用は、ショッピング枠を使用することを指す。
  • ショッピング枠とは、カードでお買い物ができる限度額。
  • 限度額はあるタイミングで増額される。
  • 一回払い、分割払い、リボ払いなど支払方法がある。
  • 分割払い/リボ払いにすると手数料が発生する。
  • 貸金業ではないので、審査条件が非常にゆるい。
  • 主婦や無職、フリーターなど収入証明が無くても持つことができる。
  • CIC、JICCで信用情報を共有する。
  • 購入したモノを中古品として買い取ってもらうことは問題ない。
  • 総量規制など関係なく、ショッピング枠は自由に利用できる。

クレジットカードの中にある、「キャッシング枠」「ショッピング枠」と言う2つの枠の違い、いかがでしたでしょうか?

サービスの特性を理解し、計画的にうまく活用してよりよい生活をおくりましょう。

本記事作成にあたり参考させて頂いた各機関

もし、用語の説明やもっと詳しく知りたい方は、本記事を書くにあたって参考させて頂いた各機関が発行している記事をお読みください。

「他にもこの情報がある」などありましたら情報提供お待ちしております。

関連する記事

【新着・更新】最新10記事

属しているカテゴリ

ランキング一覧

属しているカテゴリ

カテゴリ一覧

関連記事

人気記事

調査済みギフト券買取サイト

現金化体験談

併せて読みたいオススメ記事

その他お得な記事

関連タグ